泌尿器科の病気について

急性膀胱炎

◇どんな病気?女性に多い病気です。男性ではまれです。年齢を問わず罹りますが、若い方に多く見られます。女性の外陰部にいる細菌が尿道から入って膀胱粘膜に付着、繁殖して起こります。通常は菌が入っても膀胱の感染防御機構が働いて膀胱炎にはなりませんが、次の様な要因が重なると膀胱炎になります。
◇要因は?ストレス、疲れ、体調不良(風邪を引いた後など)、冷え症、尿を我慢しすぎた、1日の尿量が少ない、性行為など
◇どんな症状?排尿痛、排尿時違和感、頻尿、残尿感、下腹部痛(違和感、鈍痛、張った感じなど)、血尿、混濁尿(白く濁っている)、尿臭が強い
◇検査は?尿検査と尿の細菌培養検査で診断します。
◇治療は?抗生物質内服3~5日間。注射は必要ありません。通常1~2日間で症状はよくなり、3~5日間の治療で治癒します。症状がよくなっても、もう一度尿検査を行って治癒を確認することが必要です。菌の種類によっては抗生剤が効き辛いこともあり、薬の種類を変えることもあります。治療期間:初回と2回目の来院で済むことがほとんどです。
◇予防方法は?1) トイレを我慢しすぎないように。但し、ある程度の我慢は問題ありません。
2) いつも水分を多めに取る。特に1日数回しかトイレに行かない方は注意が必要です。
3) 陰部を清潔に保つ。排尿・排便後は前から後ろに向けて拭きましょう。ウオッシュレットは良いですが、ビデの使いすぎは逆効果です。
4) 性行為の後は早めに排尿する。性行為時に尿道から菌が入ることがあります。
5) 下半身を冷やさないように。
6) 体調管理に気をつける。ストレス、疲れが貯まる、風邪を引くなど で体の抵抗力が弱くなると、細菌が付着して繁殖しやすくなります。

慢性前立腺炎

◇どんな病気?若い世代(特に30-40 歳代)に多い前立腺の病気です。前立腺炎とは前立腺の中で炎症が生じた状態で、細菌が前立腺に付いて起きる「細菌性前立腺炎」と細菌がない「非細菌性前立腺炎」 がありますが、非細菌性前立腺炎の方が多く見られます。慢性的に炎症が起こるので熱はなく症状も比較的軽いことが多いので、前立腺炎とは気付かないこともあります。
◇要因は?長時間のデスクワーク、長時間の乗り物での移動、長時間の自動車運転、自転車・バイク(特にスポーツタイプ)など、前立腺の機械的刺激が大きな要因です。疲労、ストレス、飲酒、冷えなどによる体の抵抗力低下もリスクファクターです。
◇どんな症状?下半身に様々な症状が現れます。前立腺とは関係ないように思われる部位にも。排尿症状:頻尿、残尿感、尿の勢いが弱い、排尿後尿が漏れてくる、排尿痛、尿道の違和感 腹部症状:下腹部、足の付け根、会陰部(肛門の前)の鈍痛、違和感、不快感 その他:睾丸の鈍痛や不快感。陰のうの痒み。下肢(特に太もも)の違和感、しびれ感。勃起障害(ED)の原因になることもあります。
◇検査は?おしりから指を入れて前立腺を診察し(直腸診)、前立腺に痛みがあれば前立腺炎と診断します。正常の方は前立腺に痛みはありません。尿検査で尿に白血球(炎症細胞)の有無を、尿細菌培養検査で細菌の有無を確認します。
◇治療は?抗生物質、植物製剤(セルニルトン)、漢方薬などで治療します。通常2-4週間で症状は軽快しますが、症状が完全に取れなくて長期間(数ヶ月単位)の治療が必要になることもあります。治癒・再燃を繰り返すこともあるので、日頃から日常生活について注意することが必要です。排尿困難(尿がスムースに出ない)場合は前立腺部の尿道抵抗を取るα1ブロッカーを使うこともあります。
◇予防方法は?長時間のデスクワークや車の運転の時は、1-2時間毎に席を立つ、車から降りる。自転車、バイクは最もリスクが高いのでなるべく避ける。疲れやストレスを貯めないように。飲酒は控える。特に症状がある時は禁酒が必要。下半身を冷やさないように気をつける。風呂などで暖まると症状が改善します。性感染に注意。性行為後症状が気になる時は直ぐに泌尿器科の受診が必要です。

尿管結石

◇どんな病気?尿路結石の痛みは、結石が腎盂や尿路から動いて尿の流れが阻止される時に起きます。この痛みの原因は、腎盂内圧の急激な上昇によるものと考えられています。この急激な腎盂内圧の上昇には尿管の蠕動運動が関与していると考えられています。尿管の蠕動、収縮運動中の圧力は20~50cm水柱圧、あるいは時には80cm水柱圧にも上昇します。このように高い圧力が、通常0~5cm水柱圧しか圧力がかかっていない腎盂や腎杯に加われば、激しい痛みを感じることになります。
◇要因は?食塩を多量に摂取すると、腎尿細管で再吸収されるナトリウム量が低下し、同時に再吸収されるカルシウム量も低下し、尿中のカルシウム量が増加することになります。この状態が長く続くと、低カルシウム血症のために副甲状腺ホルモンの分泌量が増え、骨からのカルシウム溶出も増加し、骨が弱くなりやすくなります。肉類をとれば、一時的に腎係球体の濾過量が増大し、そのために濾過されるカルシウム量が増加し、尿中のカルシウムが増加します。また、動物性たんぱく質を多くとれば、尿中の尿酸とシュウ酸の排出量も増加するので、結石の発生する危険性が高まります。ビタミンCは体内で代謝されてシュウ酸を作るので、結石成分のほとんどを占めるシュウ酸カルシウムの部品を作ることになってしまいます。また、食事で摂取したカルシウムやシュウ酸の尿中への排出は、食後2~3時間でピークに達します。腎臓の働きが正常な人では、就寝中の尿量は減少して濃縮された尿ができます。夜遅く食事をとると、尿中へのカルシウムおよびシュウ酸の排出と濃縮される尿が生成される時間帯が重なり結石ができやすくなります。
◇どんな症状?尿管結石は七転八倒の苦しみで起き上がれないほど痛く、脂汗を流して苦しむといわれています。第一回目の痛みの発作は突然襲うことが多いようです。突然襲う激痛であわてて救急車を呼び、病院に担ぎ込まれることになります。
◇検査は?第一回目の痛みの発作は突然襲うことが多いようです。しかしその後、患者さんによっては、痛みがなくなったのでそのまま放置してしまう人がいます。すると、何カ月かあるいは何年か経つうちに、腎臓が拡張し、尿を生成する腎実質が薄くなってしまいます。尿路結石といわれたら、医師に結石が無くなったといわれるまで放置しないように注意すことが大切です。
◇治療は?内視鏡を用いた砕石術、もう一つは体外衝撃波を用いた結石破砕術です。内視鏡を用いた砕石術には、経皮的腎砕石術と経尿道的尿管砕石術の二つがあります。
◇予防方法は?食塩を過剰に摂取しない 動物性蛋白質を過剰に摂取しない ビタミンCを過剰に摂取しない 就寝直前に食事をしない 一日の尿量が2リットル程度になるように水分をとる などのことが実行できればかなり結石形成の予防につながると思います。

過活動膀胱

◇どんな病気?過活動膀胱は蓄尿(尿を溜める)という膀胱機能の障害です。膀胱が過敏になっていて過剰に反応して尿を出そうとするため、尿を溜めて我慢することが難しくなります。若い方から年配の方まであり、年齢と共に多くなってきます。男女共に起こりますが、50歳以上では男性にやや多くなってきます。
◇要因は?特発性(原因不明)が一番多い。ストレスなど心因性のこともある。加齢変化:膀胱が加齢と伴に伸展しなくなってくる。伸び縮みが悪くなる。前立腺肥大症など前立腺疾患があると膀胱の反応が強くなる。脳や脊髄神経の病気  脳梗塞、脳内出血、パーキンソン病、脊柱管狭窄症など
◇どんな症状?尿意切迫感: 急に尿意をもよおして我慢出来なくなる。慌ててトイレに駆け込む。一旦尿意が気になり始めると我慢できなくなる。頻尿: 頻繁にトイレに行く。1日8回以上。あるいは2時間以上持たない。トイレに行っても尿はあまり出ない。切迫性尿失禁: 間に合わなくて漏れてしまう。漏れる量はほんの少しのことが多い。症状が現れるきっかけは?歯磨きをしている時、手洗いや炊事で水をさわった時、外出から帰った時、散歩中、夜中尿意で目覚めた時など。
◇検査は?症状(尿意切迫感と頻尿)で判断します。尿検査:血尿や膀胱炎がないか確認します。残尿測定検査:残尿を確認します。超音波検査:膀胱、前立腺を確認します。尿を我慢した状態でみると膀胱に異常があるかどうかがよく分かります。排尿日誌:排尿状態を確認するにはとても参考になります。毎回計量カップで尿量を測り2-3日間記録します。尿意の強さ、失禁の有無、飲水や飲酒など飲んだ水分の量も記録します。飲水が多いため尿量が多い(多飲多尿)か蓄尿(尿を溜める)が弱くなっているかがよくわかります。1回に尿がどれ位出るか(どれ位溜められるか)が重要なデータです。通常200-300ml出ていれば問題ありません。
◇治療は?膀胱訓練:尿を我慢する練習。薬物療法:抗コリン薬、β刺激薬、漢方薬など新薬のベータ刺激薬は副作用が少なく、高齢者にも安心して使用出来ます。薬を服用しただけでは自然には治りません。自分でリハビリ(尿を我慢する練習)を続けることが大切です。
◇予防方法は?普段から尿を我慢する練習をすることが予防になるかもしれません。頻尿で悩んでいる方は、直ぐに薬を使うのではなく、まず泌尿器科で診察を受けて過活動膀胱なのか、他の病気なのか診断してもらうことをお勧めします。

急性尿道炎

◇どんな病気?男性に多い尿道の細菌感染です。女性ではまれです。男性の急性尿道炎はほとんどが性感染症(STD)です。
◇要因は?性行為の際に菌が尿道に入って感染します。菌を持っている相手と性行為をすると必ず感染する訳ではありません。相手が持っている菌の種類や量によっては1回では感染しないこともあります。細菌の種類 クラミジア(最も多い)、淋菌(次に多い)その他の一般細菌: 腸内細菌(大腸菌、腸球菌など)、皮膚や粘膜の常在菌 通常の検査では確認困難な菌: マイコプラズマ、ウレアプラズマなど 1種類でなく数種類の菌が同時に見つかることもあります。
◇どんな症状?排尿痛、尿道の違和感、尿道から膿(うみ)が出る。膿の色は、黄色、白色、比較的透明など様々です。膿は尿道からたくさん出ることもあれば、下着に少し付く程度のこともあります。足の付け根のリンパ節が腫れて痛む 感染していても全く症状がないこともあります。最近は、パートナーが感染していて知らされたり、奥さんが妊婦健診でクラミジア感染を指摘されて受診する方が増えています。
◇検査は?診察と尿の検査で診断できます。尿道に直接綿棒を入れて検査をすることはほとんどありません。尿検査: 尿中に白血球(炎症細胞)が増えていないかどうか顕微鏡で確認します。15分程度で結果が出ます。尿細菌培養検査: 一般細菌を調べます。結果まで4日間かかります。クラミジア、淋菌のDNAあるいはRNA検査: 尿で確認できます。感度が非常に高く、結果は3日で出ます。クラミジアの血液検査は診断の助けにはなりませんので行っていません。
◇治療は?抗生物質の内服。菌の種類によって抗生物質の種類を使い分けます。淋菌性尿道炎: 内服薬では効果が不十分なことが多く、注射が必要となります。ほとんどの場合1回の注射で治癒します。通常1-2週間、2-3回の通院が必要です。クラミジア尿道炎: 内服薬1-2週間服用。1回だけの服用(大量投与)で済む抗生物質もあります。治癒確認が必要ですので通常3-4回の通院です。
◇予防方法は?複数あるいは不特定のパートナーとの性行為時には常時コンドームを使用する以外に予防法はありません。特に風俗ではリスクが高く予防しきれません。感染しなければ幸運だったと思って下さい。一般の女性ではクラミジアに感染していても症状がないことが多いことを念頭に置いて下さい。予防的に薬を服用することには全く意味がありません。

前立腺肥大症

◇どんな病気?前立腺は膀胱(ぼうこう)の下部、尿道括約筋(にょうどうかつやくきん)の奥にあり(図2)、クルミ大(約15g)の臓器で、男性生殖器官のひとつです。ほぼ中央を尿道が貫いています。前立腺部の尿道には精巣から精子を運んでくる精管が開いています。 前立腺肥大症は前立腺の内側の部分が腫大(しゅだい)(前立腺腺腫(ぜんりつせんせんしゅ))する病気です。前立腺腺腫は数十gのことが多いのですが、なかには100gを超す大きなものもあります。前立腺が腫大すると尿道が圧迫されて尿道抵抗が高まり、尿の勢いが悪くなります。また閉塞に伴う膀胱機能の変化により、排尿困難以外に頻尿、尿意切迫感、夜間頻尿などのいわゆる刺激症状も出現します。最悪の場合には尿がまったく出なくなってしまいます。この病態を尿閉(にょうへい)と呼びます。
◇要因は?60歳以上の人に多くみられる疾患です。3040代ではまずみられません。5065歳の男性の約15%、65~80歳の男性の約25%が中等症以上の臨床症状を伴う前立腺肥大症の患者さんであることが想定されています。男性ホルモンの存在と加齢が前立腺肥大症の発生と進行に影響していることは疑いの余地のないところです。しかしながら、いくつかの仮説はありますが原因の詳細は明らかではありません。
◇どんな症状?(1)第1病期(膀胱刺激期(ぼうこうしげきき) 尿道の奥や会陰部(えいんぶ)の不快感、夜間の排尿が2回を超える頻尿(ひんにょう)、尿意を感じるとがまんができない尿意切迫感、尿が出始めるまでに時間がかかる、尿線が細く、尿が出終わるまでに時間がかかるなどの症状がみられる時期をいいます。
(2)第2病期(残尿発生期(ざんにょうはっせいき) 前立腺腺腫が大きくなり排尿困難の程度が増すと、膀胱にたまった尿を排出しきれなくなり、残ってしまいます。これを残尿と呼びます。残尿があると細菌感染が起こりやすくなり、また膀胱内に結石ができやすくなります。出血(血尿)することもあります。過度の飲酒や冷え、長時間座りっぱなしでいること、などにより突然尿が出なくなってしまう(尿閉)ことがあります。
(3)第3病期(完全尿閉期(かんぜんにょうへいき) さらに前立腺腺腫が大きくなると、膀胱排尿筋(ぼうこうはいにょうきん)の収縮作用では尿の排泄ができなくなってしまいます。膀胱は常に高度に拡張して残尿量が300?400ml以上になり、膀胱内圧に負けて尿が絶えず少量ずつもれ出してしまうようになります。このようになると腎臓からの尿の流れも妨げられて、腎機能障害を起こしてきます。 このように前立腺肥大症では尿の勢いが悪くなることに伴い、さまざまな症状が現れます。

◇検査は?(1)前立腺がんの除外診断  50歳以上の人で排尿障害を訴える患者さんでは、まず前立腺がんの除外診断が大切です。血液中の前立腺腫瘍マーカー(PSA)の値を測定することが重要です。肛門から指を入れて、経直腸的に前立腺を触診することもがんの鑑別診断に大切な検査です。
(2)前立腺肥大症の評価 a.基本的評価  全般的な健康状態の評価に加えて、脳梗塞(のうこうそく)、脳出血(のうしゅっけつ)、脊髄(せきずい)疾患や糖尿病など、排尿障害を来す合併症や既往症の有無、副作用として排尿障害を引き起こす薬剤(コラム)の服用がないかどうかを確認します。尿検査と腎機能検査を行います。b.前立腺肥大症の重症度の判定 ・国際前立腺症状スコア(IPSS)…7種類の自覚症状の強弱をそれぞれ点数化したものです。ひとつの症状につき6段階(0~5点)に点数化されています。合計点で評価します。

◇治療は?前立腺がんとの区別が最も大切なことです。がんの可能性が否定されれば、前立腺肥大症に対していろいろな治療法があります。症状の程度とそれによってどのくらい患者さんが困っているかにより治療方法が決定されます。日常生活上、困っていなければ治療の必要はありません。すなわち治療しないで経過を観察するのも選択肢のひとつです。  
◇予防方法は?日常生活上の注意点は次の7点です。
・排尿をがまんしないように。
・便秘をしないように。
・適度な運動を。・適度な水分を。
・過度のアルコールはひかえる。
・刺激の強い食事はひかえる。
・新しい薬をのむ時は医師に相談する。

前立腺がん

◇どんな病気?前立腺がんは、欧米では男性がん死亡例の約20%(肺がんに次いで第2位)を占める頻度の高いがんですが、日本では約4・8%(2004年神奈川県)と比較的頻度の少ないがんです。日本人男性が1年間に前立腺がんと診断される人数は、人口10万人あたり28・6人(年齢調整罹患率、2004年神奈川県)で、胃がん、肺がん、結腸がんに次いで4番目、男性がん全体の12%を占めています。年齢別では、45歳以下ではまれですが、50歳以後その頻度は増え、70代では10万人あたり約200人、80歳以上では300人以上になります。このように、前立腺がんは高齢者のがんであるといえます。
◇要因は?前立腺がんの原因は遺伝子の異常と考えられており、加齢と男性ホルモンの存在が影響しますが、いまだ明確ではありません。そのため、効果的な予防法も明らかではありません。
◇どんな症状?前立腺がんは前立腺の外腺の腺上皮から発生する率が高く、初期にはほとんど症状がありません。がんが大きくなって尿道が圧迫されると、尿が出にくい、尿の回数が多い、排尿後に尿が残った感じがする、夜間の尿の回数が多いなど、前立腺肥大症(ぜんりつせんひだいしょう)と同じ症状が現れます。がんが尿道または膀胱に広がると、排尿の時の痛み、尿もれや肉眼でわかる血尿が認められ、さらに大きくなると尿が出なくなります(尿閉)。精嚢腺(せいのうせん)に広がると、精液が赤くなることがあります。さらにがんが進行すると、リンパ節や骨(脊椎(せきつい)や骨盤骨)に転移します。リンパ節に転移すると下肢のむくみ、骨に転移すると痛みや下半身麻痺(まひ)を起こすことがあります。
◇検査は?前立腺がんは早期では症状がないので、PSA検査で早めに診断することが大切です。PSA検査は血液検査だけの簡単な検査法です。そのほか、直腸診では前立腺がんは硬いしこりとして前立腺内に触れ、経直腸超音波診断では前立腺の変形、低エコー領域として認められます。最近は前立腺がんの早期発見の目的で、MRI検査、PETCT検査も行われています。これらの検査により前立腺がんが疑われたら、麻酔下に経直腸超音波検査で位置を確認しながら、前立腺の10カ所以上を針生検によって組織を採取し、がんの組織診断を行います。
◇治療は?内分泌(ホルモン)療法 男性ホルモンの作用を低下させることを目的として、LH‐RHアナログ製剤を皮下注射する方法が一般的です。中止すると男性ホルモンは元にもどります。精巣(せいそう)摘出術(去勢術)では同じ効果が一生続きます。最近では、これらに抗男性ホルモン薬を加えたMAB療法が一般的です。内分泌療法を続けるといわゆる更年期障害が現れ、発汗異常、性欲の減退が認められます。内分泌療法としては女性ホルモン薬も使われますが、電解質の代謝異常、心電図の異常、肝機能障害、性欲の減退、女性化乳房などの副作用が起こることがあります。 外科療法(前立腺全摘出術) がんが前立腺内に限られている時、手術により精嚢腺を含む前立腺全体を摘出してがんを取り除く方法です。下腹部あるいは会陰部(えいんぶ)を切開して行う方法に、最近は腹腔鏡による治療法やさらにロボトミィ手術も行われてきています。入院期間は約3週間で、原則として輸血に備えて自己血貯血(ちょけつ)を行います。合併症には、尿失禁、勃起不全(ぼっきふぜん)などがあります。 放射線療法  高エネルギーの放射線を使ってがん細胞を殺す方法です。近年、放射線治療技術が進歩し、陽子線や重粒子線を使用したり、IMRT(強度変調放射線治療)や3D(三次元原体照射)の使用で副作用を減らし、治療効果の改善が得られています。 また、これまでの外照射療法のほかに、小線源療法といって前立腺に放射線を出す小さな線源を埋め込む方法があります。副作用は、排尿痛、血尿、直腸からの出血などがみられます。 化学療法(抗がん薬) 内分泌療法が効きにくい低分化がんや、再発・再燃した時に行う治療法です。抗がん薬として現在は一般的にドセタキセルが使用され、一定の効果が認められていますが、効果が続く期間が短いという欠点があります。副作用としては、手足のしびれ、骨髄機能の低下などがあります。 その他の治療法 ビスホスフォネート製剤…もともと高カルシウム血症の治療に使われていた薬ですが、前立腺がんの骨転移の痛み、骨折の軽減などに有効なことが解ってきました。点滴で投与します。 ストロンチウム療法…ストロンチウムが体内でカルシウムと同じはたらきをすることから、ストロンチウムの放射性同位元素を投与して、骨転移の痛みを和らげる治療です。放射性物質のため治療のできる施設が限られます。 
◇予防方法は?脂肪の多い食事はひかえ、繊維、穀物、豆類を多くとり、運動をして太らないようにします。もちろん禁煙です。

クリニック案内

近鉄八戸の里駅より徒歩10分

医院名
医療法人爽健会
つじかわ医院

院長
辻川 浩三
住所
〒578-0946
大阪府東大阪市瓜生堂3-1-11
診療科目
泌尿器科・内科
電話番号
06-4307-5817

泌尿器科・内科

医療法人爽健会
つじかわ医院

つじかわ眼科